本日から市民科学研究室で、新しい相談窓口を開設することにした。
市民科学研究室には、大雑把に平均して言うと、年に20件から30件くらいまったく知らない人から相談が来る。多くは電磁波、化学物質、食品などのリスクについて、時にはご自身の身体の不具合等も訴えながら、「大丈夫か」「どうすればいいのか」といった内容の相談だ。
もちろんできるだけ丁寧に対応するのだが、留守電に長々と吹き込んではいるものの、肝心の名前や連絡先を言い忘れている場合もあったり、携帯電話やスマホからかけてくるのはいいとしても、電波の通りの悪いところからだったりすると、声が途切れ途切れになって聞き取れなかったする場合もあったりと、意外とすんなりいかないこともある。ひところは延々と自分の被害状況を語り続ける人もいて、閉口したものだが、どういうわけか、最近はそういう人は減ってきている。
今回開設した窓口は、<調べること>に関わる内容であれば、分野・領域を問わず、相談を受け付けて、その人自身が<調べること>についていくらか前進してもらえるように手助けするのが狙いだ。
改めて考えてみれば、私はどの分野の専門家というわけでもなく、自説をもっとも推奨できるものとして人に伝えられるほどの確証を、どんな問題に対してもなかなか持てないでいる人間だ。ウェブサイトに掲げた以下の文章では、「広く、時々・所々で、深く」と述べているが、迷いつついつも途上にあって、その時に最善を尽くして何が言えそうかを探っている、という感じなのだ。そういう資質は、「相談」に向いているように思う。たとえ知らない人からであっても、真摯な相談である限りは。
どこまでうまくいくかはわからないが、どうなるか楽しみではある。
こちらがその文章だ。