上田 昌文

省察

三善晃の「反戦三部作」

ある特定の曲や演奏を毎年決まった時期に必ず聞くという習慣のある人は、きっと多いだろう。私の場合は、次の2つになる。 クリスマスの時期には、バッハのミサ曲ロ短調をまず聴き、その後に、クリスマスにちなんだお気に入りの声楽のディスク―ジャズやポッ...

3月に仕込んだ味噌が出来上がった!

今年の3月3日に10数名の方々と一緒に作って仕込んだ味噌、 この夏はとても暑かったせいか、もう十分すぎる、と言えるくらいに黒々と色づいて、仕上がった。市民研事務所の流しの下の収納スペースにずっと置いていたものだ。これで1年分の味噌が確保でき...
書物

『鉄腕ガール』が面白かった

久しぶりに長編漫画の一気読みをしてしまった。 『鉄腕ガール』(高橋ツトム、講談社漫画文庫、全5巻)である。 市民研の古本市に(どれでも1冊100円で)出品されていた漫画だったが、「野球漫画か……」とあまり食指が動かされないままに、最初のペー...
本の話

「誤訳」を徹底的に撃つ本

あなたは有名な文学作品やベストセラーになった作品の日本語訳が、とうてい見過ごし難いレベルの誤訳に満ちているのに、それが世の中に流通してしまっている―という例をいくつ知っているだろうか? 私は原書でなんとか読める(読み切れる)のは英語のみであ...
音楽

涼気を感じさせる音楽は……

それを聴けば、夏の厳しい暑さが和らぐような、涼しさを感じさせる音楽ってあるだろうか? 高原の冷気やそよ風を思わせる、澄み切った、決してうるさくならない音楽。例えば、以前ブログで紹介した、以下のフルートの曲(『オルシアの物語』の特に第一曲)な...
書物

ラリー・ゴニックという異才

漫画による学習書あるいは入門書は、戦後各国でいろいろな分野のものがかなりたくさん作られてきたように思う。私も、韓国、フランス、米国など数えてみれば数カ国の言語でその原著が書かれた、学習漫画(ただし「学習」でないノンフィクション漫画を含む)を...
生活

コーヒーの美味しい淹れ方

毎朝自分でコーヒーを淹れてそれをゆっくり飲んで楽しんでいる人は多いと思われる。 その時に、どんな淹れ方をしているか、その人独特のものがあったりするのか、いろいろ語り合えると面白いだろう。 私はだいぶ以前に一度だけ、あるイベントに出かけた際に...

人は一生に何回旅行するか

ある旅行好きの知人がいる。 その人のことを、「(仕事柄もあるとはいえ)この人、いったい年に何回旅行しているのだろう」と羨ましくも、多少訝しく思ったりする。 仮に「日帰り」は除くとして、「1泊2日」以上の旅行はそれなりに金と時間がかかる(交通...
省察

聴こえなかったと後で感じる音

ルイザ・ボラック (Luiza Borac)という、現役で活躍しているルーマニア出身の女性ピアニストの演奏を初めて聴いて、ちょっと驚くことがあった。大変高い技量を持つピアニストなのだが、ちょっと弾き方にクセのようなものがあり、そのためなのか...
環境

衣服の革命

衣食住という言うが、食と住については、私はこれまでも市民研で座学の講座やワークショップや体験ツアーなど、いろいろな形で個別のテーマを設けて、扱ってきた。しかし、「衣」は、例えば次のような本があることはわかっていたが、こうした問題にどこから手...