月に1回開いているオンラインでの「科学時事・科学論文を読む」で次の記事を取り上げた。
いま世界中で「ペットボトル飲料」を飲まない医師が続出している「衝撃の理由」
皆さんはこの記事を読んで何を思い、どうこれからの行動を変えるだろうか?
元論文(2つある)で何がわかったと言っているかについて、「市民研YouTubeチャンネル」でごくかいつまんで紹介した動画を近々アップするから、そちらを見てほしいと思う。
プラスチック製品で溢れかえってた世の中であるからこそ、こうしてマイクロプラスチックの曝露状況とその健康リスクが多少なりともわかってきた段階で、何をどうしていけばいいのかについて、国による規制に先行して―そうした国の規制はすぐには導入されないのが通例だから―、メーカー企業、自治体、流通業者や販売業者、個々人といった様々なところで、できるだけ速やかに具体策を打ち出し、実行していく、ということが重要になるだろう。
企業には、どのような製品―例えばお惣菜を詰めて販売する時に使うプラ容器―で、どういう使い方をすれば、どれくらいのマイクロプラスチックを摂取してしまうことになるのかを、業界団体で調べて、告知するようにしてもらいたい。
個人レベルでは、「プラスチック製品を可能な限り使わない」という決意をしたとしても、それを実際に実現するのは途方もなく難しいことは誰しもわかるだろうから、リスクの高いだろう使用状況はどんなものかを把握しつつ、そのリスクの低減に向けて、どういう優先順位で対策がとるのが望ましいのかを見定めていければと思う。そのためには、やはり、マイクロプラスチックの曝露や摂取に関する実験データや疫学的な調査データは欠かせない。それらを国や自治体や企業に求めていかねばならないだろう。
もちろん明日から今すぐにできることは、自分でやっていかねばならない。ペットボトルの商品はできるだけ買わない、使わない、というのはその一つだろう。
とにかく、「どうせ無理なんだから」と諦めないことが肝心だと思う。