格安で高音質のオーディオの設計

生活

私は今まで数名の人から、どのオーディオ製品を選んだら良いか教えて欲しい、という相談を受けたことがある。私は、もちろんマニアックなオーディ愛好者ではないし、今部屋において使っているものも、すべて20年ほど前に数年かけて少しずつ選んで揃えたものであり、それ以降は、まったく買い替えていないことからもわかるように、新製品を試すこともまずない。ただ、音源媒体が、カセットからCDやMD、そしてMP3などのファイルと変化するにつれて、保管スペースを小さくし、曲の管理をしやすくするために、「PCオーディオ」化を進めてはきている。

そんな私が、もし「可能なかぎり少ない出費で、できるだけ良い音質で、かつスペースもわずかしか取らないようにして、音楽を楽しむには?」と尋ねられたら、現時点での回答は、次のようになるだろう、と思う。

1)卓上スピーカーは高音質を得るのが、高価なものでないと難しいので、諦める(BGMとして聞き流すのなら、PCの内蔵のスピーカーでよい)。

2)曲はファイルでPCに収めて(あるいはネットの配信サービスと契約して)再生させることを原則とする(圧倒的に多数の人が今は、スマホを使って、Apple Music などを利用しているものと思われる)。

3)それでもCDでないと聞けない場合もあるだろうから、その際には、1万円もしない卓上型のCDプレーヤーとはやり1万円もしないデジタルアンプ―特に中国製のデジタルアンプは値段の割に非常に高音質のものがある―を使う(これで、PCのドライブに入れてCDを再生するよりかなり高音質になる)。もちろんデジタルアンプはPCに繋げられるので、そうするとPCからの再生音がうんと良くなる。

4)一番金をかけるとすれば、ヘッドフォン。これだけはお店に行って、実際に装着して聞いて、納得するものを選ぶ。付け心地も非常に大事。

もしあなたがクラシックを中心に聞く人なら、月2,000円ほどで世界のほとんどのレーベルのCDがストリーミングで聴き放題に聞ける「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」がおすすめ。あるいは、音質は少しだけ落ちるが、NHK-FMの番組を「どがらじ」というネットラジオ用のソフトを使って、クラシック番組をPCに自動録音しておき、後で好きな番組・曲だけ聞くと、これは無料ですませられる。

インターネット出現の前と後とでは、自宅での音楽の楽しみ方が大きく様変わりした、と言わざるを得ないだろう。

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