正月の休みの楽しみの一つは、好物の”ぜんざい“をいただくことだ。好物なのだが、なぜか正月にしか食べない。甘みをきかせた茹で小豆の缶を開けて、小鍋に入れて水を加えて火にかけて、そこに焼いたお餅をいれるだけ。「小豆ってほんとにうまいよな~」と毎度のごとく思ってしまうのだ。
小豆缶を開けながら、そういえば昨年は一度も缶詰を開けて料理に使うということをしなかったな……と思ったとたんに、ハタと疑問が湧いた。
「缶詰って、どうやって金属でこんなに完全に継ぎ目がないように密封できるだろうか?」
開封した缶をじっと眺めて考えてみたが、自分で思いついたやり方ではこんなにきれいに厳密に密封できそうにない。もちろんネットで調べてみれば、すぐわかるのだろうが……。
回答は、例えば以下のサイトにもある「二重巻締」。
缶詰 | アトムCSタワー
缶詰とは、食品などを缶や瓶に密閉し、加熱殺菌をしたものです。また食品以外にも使用されています。 缶の内側コーティング 金属の成分が食品に浸透しないように缶の内側にはコーティングが施されています。コーティングの素材には、最近ではポリエステルフ...
缶詰、びん詰、レトルト食品の作り方
本会の名称は、「日本缶詰びん詰レトルト食品協会」です。なぜ、缶詰とびん詰、レトルト食品が一緒になっているのでしょう? まずは、定義を見てみましょう。 缶詰・びん詰の定義 食品を缶又はびんに詰めて密封したのち、加熱によって食品の腐敗の元となる
私が改めて驚いたのは、その製造方法ではなくて、生まれてこのかた、無数といっていいほど缶詰を目にし、自分で開けたものも百個は下らないだろうに、それがどう製造されたのかを、まともに考えてもみなかったことだ。我ながら、恐いというか情けないというか―思えば、身の回りはそんな「知らない」製品だらけではないだろうか。「知らない」ということを知らないまま過ごしてきた自分を知って、驚いたのだった。