新世界交響曲の新譜

手垢のついたクラシックの名曲というものがある。交響曲で言うと「運命」「未完成」「新世界」「悲愴」あたりがそれに相当するだろうか。演奏会で頻繁に取り上げられすぎるため、メロディーが耳についてどの演奏も似たりよったりに思え、あらためて聴こうとはしなくなる曲たちだ。

だから今日、軽く流すつもりでかけたマリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の新譜、ドヴォルザークの交響曲第9番ホ短調「新世界より」のCDに釘付けになってしまったことは、嬉しい驚きだった。

これは精気みなぎる格調高い名演だと思う。一糸乱れぬというか、まるで全体が一丁の楽器になったかのような弦の精密な合奏。それが最弱音にいたるも音の芯を失わないのは驚異的だ。テンポルバートも実に快く、聴き慣れた旋律がリフレッシュされる感がある。多くの人にお勧めしたいCDだ。

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