朝が好き、朝が大事(2)

生活


私の朝は忙しい(と、まずは偉そうに言ってみる)。

長年続いている午前4時の起床から始まって、「日課のメニュー」を怒涛のようにこなしていくのが習慣になっている。

これは、自分だけの時間をなんとか1日数時間は確保したい、という気持ちが強いからだ。

まだ十分に学んだり味わったしていない、きっと興味深いだろう、学問や芸術の様々な領域。古典的な作品に代表される、人類史上の優れた人々の事績や言葉。自分でも身につけられそうな、奥深くも楽しそうないろいろな技芸。……といった諸々を、ただ受け身でそうしたことに関する情報を得るというのではなく、いくらか修練して、多少は深いところまで理解し、場合によっては自分で使いこなせるようになりたい、という好奇心があるからだ。どういうわけか、年をとればとるほど、その好奇心は大きくなっているように思える。だからこそ、自分だけの時間、すなわち自分なりに好きなように「勉強」できる時間を確保したい。

なので、朝はそうした「自分だけの時間」、昼は直接的に市民科学研究室の活動に関係して人と会ったり、研究会で議論したり、資料を読んだり、具体的な調査をしたり、(依頼された)原稿を書いたりする時間、そして夜はリラックスして音楽を聴いたり、撮りためたTV番組を観たり、好きなものを読んだり書いたりする時間、というふうに、だいたい3分割されている。ただ、もちろん、午前中にNPO活動に関連した用件が入ることも当然多いので、朝がいつも自分だけの時間になるとは限らないけれど。
このような生活がいつまで続けられるのは、よくわからない。

ただ、多少なりとも「稼ぎ」につながるのは「昼の時間」の活動だけであり、それで最低限の収入が得られているわけなので―その額は大半の人からみて驚くような少額だと思うけれど―そして、ましてや「昼の時間」には様々な人たち(優れていたり、面白かったり、刺激的であったりする人が少なくない)と会えて、生きている楽しさを実感できることが多いのだから、総じて、私はかなり恵まれた人生の過ごし方をしているのではないか、という気がする。

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