マウスの不調から思ったこと

科学と社会

先日、マイクロプラスチック問題を、PFAS問題とあわせて2時間ほど話をする機会があった(2024年7月13(土)、「生活と科学技術―問題解決のための見取り図」第2回「化学物質と廃棄物」)。

そのなかで紹介したデータの一つに、米国人の例だか、

「平均的な米国人が一生のうちに所有するノートパソコンは16台、すなわち、ノートパソコン16台に使用されているプラスチックの合計重量は6.8kg、これを2リットルの空のペットボトルに換算すると170本分の重さになる」

というものがあった(『脱プラスチック データで見る課題と解決策』ナショナルジオグラフィック別冊、2021年、79頁)。

さて、これがラップトップ型のPCとなれば、何台くらいになるのだろう? マウスをはじめとする周辺機器についてはどうなのだろう? PC関連は、自分のプラスチックの消費量を知るうえで、あいまいにはしておけない消費項目だと思われるが、自分でふりかえって、「どれだけ使用してきたのか?」を計算しようとすると、それが意外と難しい。

例えばマウスだが、これまで買ったものの総数は、自分用と事務所用をあわせて、おそらく20個ほどにはなっているだろう。改めて「どうしこんなにたくさんなのか?」と思ってしまう。使っていたものが完全にダメになる(使えなくなる)というわけでもないのに、買い替えたり、新たなPCの購入に合わせて買ったりしてきたように思える。そのくせ、マウスがと時々不調になる―カーソルの動きや反応が鈍くなるのがほどんどだと思えるが―その原因がいまひとつはっきりわからない。

今朝も、今自分の手元にあるマウスの反応が鈍くなり、設定のところをいろいろいじったが、直らない。裏返して光学レンズ(センサー?)の部分をみても汚れているように思えなかったが、念のため、と思って、そこをCDクリーナーの液で湿らせた綿棒で何度か拭いてみたところ、なんと、元に戻った。

マウスの不調の原因がつかめないまま(それの直し方もわからず)、私も含めて、新品に買い替えてきた人は相当たくさんいるのではないだろうか。

プラスチックの消費量を減らしていく観点からも、「自分で直して長持ちさせる」ということにもっと本気で取り組まねばと思う。

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