TVの価値 ネイチャーもの

メディア

私は仕事柄、TVのドキュメンタリー番組をたくさん録画しているが、じつはそれを全部観ているわけではない。NPO活動に関連した調べごと、講演や講義のテーマに関連したものを、数本から10本まとめて一気に観る、という具合にしているのだが、当然、それでは、録画したままでまだ観ていないものがかなりたくさん残っていることになる。

リアルタイムで観るのは、食事時にたまたまやっていれば、という感じでニュース番組だが、それ以外は、わざわざTVの前に座って、という感じで観るものはあまりない。

ただ、食事時を含めて、録画した後に、リラックスタイムとしてできるだけ時間を作って、観るようにしているものが2つだけある。

それは、「旅」番組と「自然・生き物探索」番組である。

前者は「ぶらり途中下車の旅」(日本テレビ)と「ニッポンぶらり鉄道旅」(NHK、今は終了してしまって、残念!)である。他にも類したものがあるのかもしれないが、私にはこれで十分。いろんな風景といろんな人のいろんな暮らしがあるのだなあ……と感じるだけで、ほのぼのとし気持ちになれる。

後者は、私にはTVの価値はこれに極まると思っていて、古くは「生き物地球紀行」から始まってBBCの「プラネット・アース」など海外で制作されたものを含め、地球上のいろいろな動物の生態、辺境の地の様々な民族の生活ぶり、自然の驚異的な多様な姿……を映し出している番組は、「TVさん、ありがとう!」と言いたくなるくらいの最上の楽しみになっている。こうした番組を観れば、地上の人間の醜い諍いや争いがいかに卑小でバカバカしいものかが痛感され、「地球に生きていること」をもっと大切にしよう、という気持ちにさせられるのだ。

実際は大いなる自然に少しでも触れるように、TVを離れて外に出かけること、そうした自然とのやりとりを含む活動に関わることが大事だということもわかっているが、自分が関わることのできる自然はごく限られたものであるとしても、そうした「ネイチャー番組」から触発された感覚もまたどこかしら、そこに投影されるように思えるのだ。

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